ネギは体にとてもいい食材です。
昔から薬用野菜として利用されてきました。ネギって切り方と部位で味が変わるのをご存知でしょうか?
梅雨時や暑い夏は、薬用としての効能もあり、また切り方によって味の違う美味しいネギを積極的に取り入れると体が喜びますよ。
目次
ネギの種類を再確認しましょう
ネギはざっくり分けると、白い部分を食べる『根深(ねぶか)ねぎ』(白ねぎ、長ネギの呼び名が一般的)と、緑色の部分を食べる『葉ねぎ』(いわゆる青ネギです)と呼ばれるものがあります。
どちらも生でいただけますが、下仁田ねぎやポロねぎなど、加熱調理のほうが向いているものもあります。
ネギに含まれるアリシンという成分は、ビタミンB1の吸収を促進させ、血行促進や疲労回復などの効果があると言われています。
ネギが最も甘く美味しくなるのは、晩秋から春先にかけてで、その頃が旬の時期と言えますが、今はスーパーに一年を通して出回っているので、手軽に食することのできる野菜です。
ネギの切り方はたくさんあります
レシピの材料にネギが登場したら、たいていは切り方に指定があります。
小口切り、斜め切り、みじん切り、千切り、ころころ斜め切り、ぶつ切り…。
そもそも、切り方によって何が違うのでしょうか?
ネギの切り方はいろいろありますが、後述の4つの切り方だけ覚えておけば、ほとんどの料理に活用できます。
切り方の前に、ネギは部位と切り方によって味が違うことを確認しましょう
ネギは場所によって甘みが違います。
根元に近ければ近いほど甘く、上の葉に近ければ近いほど辛い。
そして、切り方によって、甘みも香りも変わります。
ネギを縦に平行に切ると、甘みが引き出されます。
たとえば、千切り、白髪ねぎのような切り方です。
煮ものの上に乗せたりします。
逆に横に切ると、香りがより引き出されます。
小口切りがそうです。
そうめんのつゆに入れますよね。
辛みを出すには、繊維を壊すような切り方をします。
みじん切りです。
つまり、切り方を変えることで、ネギが持つ本来の味や風味のどこを引き立たせるのかが変わるのです。
ネギの切り方の基本4種類
ネギの小口切り
丸い切り口になるように薄く切ります。
青ねぎも白ねぎも同じです。
スーパーやコンビニで切った状態で売っている輪切りのことです。
麺類に入れたり、納豆に入れます。
ネギの斜め切り
ネギに対して、斜めに包丁を当て、スライスするような感じで切る切り方です。
こちらは白ねぎによく使われる切り方です。
炒め物や、鍋物に向いています。どんぶりの具にも使えます。
ネギを○cmの長さに切る
料理のレシピによって、3cmとか、5cmとか色々ありますが、ようは食べやすいサイズにぶつ切りすることです。焼き鳥のねぎまはこれです。
ネギのみじん切り
白ねぎのみじん切りは、まず5cmくらいの長さに切ってから、切り口に包丁の刃先で縦に切れ目をいくつか入れておきます。
それを端から切ると簡単にみじん切りができます。
チャーハン、納豆、鶏のつくねなどに入れると美味しいです。
白髪ねぎって何?
これは、レシピにはあまり出てきませんが、お料理を上品に見せたい時に便利なネギの切り方です。
難しくはありません。冷水は用意しておいてください。
白ねぎを5cmくらいの長さに切ってから、繊維に沿って切れ目を入れ、中のグリーンの部分を取り出します。ねぎをくるくると広げて、包丁を立てて、刃の先端部分を使って縦に切っていきます。
カッタ―で切るようなイメージです。
それを冷水にさらして、水気を切って、お料理の上にふんわり乗せると、普段の煮ものがいきなり高級感をかもし出します。
納豆に卵を落とし、白髪ねぎを乗せると、夜ごはんにも合う、お酒にも合う一品になります。
ネギは料理の主役になれる?
ネギは、優秀な料理の引き立て役ですが、主役にもなります。
ネギと鳥肉の相性は抜群です。
ネギは白ねぎを使います。
鳥肉は、一口サイズに切って、ビニール袋に。
そこに塩を少し多めかなというぐらい入れてもみこみます。
10分ぐらいそのままにして。
雰囲気を出したい時は、串に刺します。
フライパンにネギと鶏肉を入れて、お酒をほんのすこし。
蓋をして火が通るまで焼くと、お家焼き鳥のできあがりです。
野菜室にネギしかない・・というときにおすすめなのが、卵とネギのチャーハンです。
ネギの代わりに玉ねぎを入れてもいいのですが、ネギ独特の香りが加わることで、チャーハンは、ぐっと美味しくなります。具材はネギと卵だけ。
お給料日前のピンチヒッターです。
それは、卵の焼き方です。
フライパンをアツアツに温めてから、心もち、油で卵を揚げるぐらいの感じで、卵のふちに焼き目をつけます。
中まで火が通る前に、火を止めて、一度卵はお皿に取り出してください。
やけどに注意してくださいね。
そして、フライパンでご飯を炒め、塩と胡椒で味をつけます。
ネギを入れて、さらに炒めて、最後に卵を入れて、また炒める。
お酒と醤油を回し入れて、香りをつけたら、できあがりです。
何よりも簡単で美味しい、ネギが主役のお料理です。
青ねぎと白ねぎのミックスは納豆に合う
居酒屋で、納豆を注文しました。
どうしても食べたくて。
出てきた小鉢に、小口切りの白ねぎと青ねぎが両方入っていました。
家では、どちらかで済ませてしまうのですが、両方入っていると、少し贅沢な気持ちになるから不思議です。
食べてみると、二つのねぎの微妙な味の違いが、納豆とよく合います。
ごはんにかけて食べるというよりも、ちょっとした一品という感じ。
早速、家でも真似してみました。
そこから、色々とアレンジが始まって、海苔を加えてみたり、卵の黄身だけを入れてみたり、オクラを入れたりと、納豆が二種類のねぎのおかげで、立派なおかずに。
白ねぎと青ねぎは食感も違うので、納豆が複雑な味になるのです。
家に両方のねぎがあったら、試してみてくださいね。
白ネギの青い部分は捨てないで!
白ねぎの青い部分は、固いので、生ではあまり食べません。
豚を煮込む時に臭みを消すために入れますが、レシピにはほとんど登場しない部分です。
だけど、これを天ぷらにすると、すごく美味しいんです。
切り方は、斜め切り。
かきあげみたいにして揚げてください。
ソースをかけて食べると、美味しいです。
白ねぎの青い部分を薄く斜め切りにして、オリーブオイルで炒めて、お醤油をたらし、胡椒をかけます。
ワインにとても合います。
すきやき風の味付けで、くたくたと煮ることもあります。
卵でとじると、ごはんに合うおかずになります。
いつもは捨ててしまうことも多い白ねぎの青い部分も、使い切れると、気持ちいいです。
梅雨時や暑い季節の薬味として
ジメジメの梅雨時から暑い季節にかけて、冷たい麺類を食べる機会が多くなります。
冷蔵庫に刻んだネギがあると、薬味として手軽で便利です。
ネギは小口切りにして、しそは千切り、みょうがは小口切り、かいわれは根元を切り落とします。
これを冷水にさらして、ざるにあげ、水気を切ります。
保存用のタッパーにキッチンペーパーを敷いてから、すべてをざっくりと混ぜ合わせて入れておくと、だいたい三日間ぐらいは、新鮮な薬味として使えます。余ったら、にんにくとオリーブオイルで炒めてパスタにからめて使い切ります。
どうしても野菜が不足しがちな季節です。
少量でも、積極的に食べるようにすると、夏風邪防止にもなりますよ。
ネギを入れるひと工夫でカップめんが美味しくなる!
お湯を注ぐだけのカップめん。
手軽で、たまに無性に食べたくなりませんか?
ここに、生の刻んだネギを少し多めに入れると、カップめんがより一層、美味しくなります。
まとめ
ネギの切り方はいろいろありますが、基本の4種類だけ覚えておけば、どんな料理にも応用できます。
ネギは、切り方によって引き出させる味が変わるので、その時の気分で切り方を変えてもいいですね。
横に切ると香り、縦に切ると甘み、壊して切ると辛み・・と覚えておくと便利です。
たくさん刻んだら、冷凍保存もできます。
たかがネギではなく、されどネギです。